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小林歯科新聞vol.63
24節気 1月20日〜2月3日頃 大寒
一年で一番寒さが厳しくなる頃「三寒四温」という言葉のように、寒い日が三日続くと、その後の四日は温かくなり、寒い日にも少しだけ春の気配が感じられます。

72侯 
1/20〜1/24 款冬華 ふきのはなさく
1/25〜1/29 水沢腹堅 さわみずこおりつめる
1/30〜2/3 鶏始乳 にわとりはじめてとやにつく

お正月も終わり、いつもの日常が戻ってきましたね。
年末年始の疲れは出ておられませんか?
無理せずゆっくり体を慣らしていきましょう。
さて先日、TVをつけていましたら「さんま・玉緒のあんたの夢叶えたろか」がやっていました。
家族みんなそれぞれリビングで、本を読んだり、子供は勉強したりで、TVは流しているだけという感じだったのですが、59歳の海苔漁師が独学で「ラ・カンパネラ」を弾けるようになったと聞こえてきて、思わず本を読む手を止め、画面に釘付けになりました。
夢の依頼をされたのは、その漁師さんの妹さんだったのですが、兄のピアノを世界的ピアニストのフジコ・ヘミングさんに見せたいという願いでした。
お兄さんの徳永義昭さんは、52歳の時に趣味のパチンコをやめようと決心します。そして暇を持て余し、何気なく見ていたTVで、フジコ・ヘミングさんの「ラ・カンパネラ」を聞いて心を奪われます。そして、自分もこの曲を弾てみたい!!と思ったそうです。
奥様は音大出身だそうですが、その奥様に「音大を出た私も弾けない!絶対無理!!」と断言されます。
でも徳永さんはなにくそで7年間毎日8時間独学でピアノの練習を続けて、見事弾けるようになったのです。
驚くのが、徳永さん、全くのピアノ未経験者。
手もずんぐりむっくり、ピアノが弾けるなんて思いもしないような“59歳の海の男”なのですよ。
どうやって練習したかって、びっくりしますよ。キーボードの鍵盤が光って次の音教えてくれるやつあるじゃないですか。あれです。あれ。
あれで右手10音覚えて、左手10音覚えてと、地道にコツコツとやっていったそうです。
だって徳永さん、楽譜読めないのですから。
もう、気の遠くなるような作業だと思いませんか?私には絶対できないです。
最後にフジコ・ヘミングさんの前で、「ラ・カンパネラ」を演奏されて「ブラボー」のお言葉を頂いておられました。
「あなたの人間性が出てて、良い音だった。」と言われてましたが、本当に素晴らしい演奏で心が震えました。
7年前、ピアノの練習を始めたときに、フジコ・ヘミングさんに聴いてもらえるとは、思いもしなかったはずです。
TVに映るという事も頭になかったはず。
ましてや、誰かに知られているわけでもないのですから、いつ「やーめた!!」と投げ出してもよかったのに、毎日8時間、7年もひたむきに続けてこられた。自分の夢、それだけのために、ご自分でも「ピアノの練習でたくさんのことを犠牲にしてきました。気持ちだけは誰にも負けない。夢は追いかければつかまる」とおっしゃってましたが、そのひたむきな努力と根性、純粋な気持ちに、もうそのTVを見た後、感動で何も手につかなくなりました。
人生、何かに情熱を傾ける事は大切だなと思いました。何歳から始めても遅いことはない。そしてそのきっかけは、徳永さんのように何気なく見ていたTVで自分の情熱に火が付くこともある。また、その努力は必ず神様が見て下さっているのだなと思いました。
だって妹さんの出した夢が番組に取り上げられるとは限らなかったし、あと数年ピアノの習得に時間が掛かっていたら、ご高齢のフジコ・ヘミングさんがご存命ではなかったかもしれない…など、いくつもの奇跡が重なっての事ですからね。これは神様からのご褒美だとしか思えないです。
右10音、左10音覚えるというゴールのなかなか見えない作業、コツコツやるということの大切さ。小さなことを疎かにしない事。自分を信じる事。諦めない事。とても大事な事を教えていただいた気持ちです。
なんか、子供に言って聞かせたくなるようなことばかりですが、こればかりは誰かに言われて火がつくという事ではないと思います。
そこまで情熱を傾けて頑張りたいことをみつけた徳永さんを羨ましく思いますし、私もつい忙しいからとか、時間が無いから言い訳せず、情熱を傾けられる「何か」が見つけられるといいな、見つけたい!!と心から思いました。
 
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